読書メモ: 専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり

鼻うがい関連の本を何冊か読もうと思ったが、堀田修先生の本がほとんどだったので、堀田修先生以外の本で探して読んだ本。ちょうど去年の今頃睡眠の本を読んでたころに、目にとまっていたが読まなかった本でもある。

全体的な感想

タイトルの通り、以前読んだ睡眠の本と、鼻うがいの本の両方を合わせた本だった。睡眠と鼻うがいに関しては新しい情報はあまりなかったが、よい睡眠睡眠のためには鼻呼吸ができ、鼻の状態がよいことが大事であるということが書かれている。鼻炎に関連する治療法が一通り書かれていて参考になる。睡眠時無呼吸症候群に関する話題も多い。自分が睡眠時無呼吸症候群ではないかと疑い、10 年くらい前に検査を受けたことを思い出した。そのときは異常判定はされなかった。

3 つに要約

  • 睡眠時無呼吸症候群の治療法である CPAP は、鼻呼吸が前提であり、鼻呼吸ができないと CPAP は使えない。
  • 幼少期に口呼吸の期間が長いと、顎の発達がわるくなり歯並びが悪くなったり、学習能力が悪くなったりするので、子どものいびきや鼻づまりには要注意。
  • 身体のさまざまな不調の原因として上咽頭炎がある可能性があり、EAT による治療は効果がある可能性がある。

気になった部分の引用

ネーザルサイクルを直訳すると「鼻の周期」という意味ですが、左右の鼻が周期を持つ理由として、粘膜が腫れている側の呼吸を休止させることにより、鼻の換気機能を修復しているといわれています。他にも、休止中に免疫物質を運搬し、免疫機能を強化しているのだろうとも考えられています。ネーザルサイクルの周期は人によって異なりますが、昼間は2~3時間ごとに左右交代しているものの、夜間寝ているときはもっとゆったりと遅いサイクルになり、寝返りやレム睡眠に移行したときに左右が入れ替わりやすいようです。

左右の鼻というのは交互に通りやすい方が交代しているらしい。

ステロイド点鼻薬には即効性はないものの、用法通り使用することにより効果が維持されることを期待して使用します。また、用法通りに使用し続けることにより、アレルギー性鼻炎の治療効果が最も高いとされています。一方、市販の点鼻薬は血管収縮薬が含まれているため、即効性があり、楽になることからつい乱用されがちな面があります。この市販の点鼻薬を長期にわたって使用すると、薬が切れたときに鼻づまりが余計にひどくなる、「薬剤性鼻炎」という状態になってしまいます。

最近もらった点鼻薬を見てみたら、血管収縮剤の含まれているタイプだったので、もともとあまり使っていなかったが、乱用はしない方がよいのだと思った。

本来、息をするとき、胸とお腹は一緒に膨らんで、しぼんで……という動きをします。睡眠時にいびきをかく、時々息が止まってしまう、といった子どもでは、睡眠中に胸とお腹の動きが一緒に動かず逆転し、まるでシーソーのような動きの呼吸をすることがあります。これを「呼吸努力」と言います。よく観察してみてください。

子どもが「呼吸努力」していないか確認してみたが、大丈夫そうであったので安心した。

1日1回、舌下に投与し3年を目標に治療を継続しますが、治療効果はスギ花粉で70%前後、ダニアレルギーでは80~90%と高い治療効果が期待されます。また、3年で治療を終了した後もその効果は4~5年経過した後も80%以上持続されていると報告されています(前出「鼻アレルギー診療ガイドライン」より)。長い期間を要する治療法ですが、これにより症状の程度を優位に抑えてくれることは、それこそが大きな意味を有しており、鼻閉にまつわる眠りに関する問題や症状を改善しうる治療だと思います。

自分はハウスダストとスギ花粉のアレルギーがあるので、舌下免疫療法に興味がある。20 年前は舌下免疫療法はなくて、減感作療法をやったことがあるが、ちゃんと続けられなかった。

そのため私は、毎晩のようにトイレ覚醒が多い方には寝る前3時間以降、極力水分を取らないようにとお伝えしています。薬を飲んだり、夏にのどが渇いたりしたときには、のどをうるおす程度の量に、水以外であればノンカフェインのものを飲むように勧めています。

夜トイレに起きてしまうことは多いのだが、水分を控えるのはあまりよくないような気がしてやっていなかったが、多少控えようと思った。