読書メモ: 不老不死の研究

堀江氏の本は似たような予防医療関係の本「むだ死にしない技術」「健康の結論」 を読んだことがある。最新のものをまた読んだ。

全体的な感想

これまでに読んだ本と同様、基本的な主張として、予防医療を重視しようというのと、QOL を向上させるために使える医療やテクノロジーは活用しようという主張がある。加えて、最新の医療でどんなことが研究されているのか、何がどこまでできるのかというような取材結果が載せられている。コールドスリープとか、未来の医療については正直ピンとこないところが多かった。

3 つに要約

  • 胃がんの原因はピロリ菌なので検査して除去しよう、便潜血検査で大腸がんも検査しよう
  • 糖尿病はやばい、腎臓の組織ネフロンは回復しないので大事にしよう、結局腹八分目と運動が大切
  • 医療は日々進歩していて、今後さらに進んだ医療が登場すると期待される

気になった部分の引用

平たく言うと、SGLT2阻害薬は血液中に偏在する糖を、尿の中にどんどん排出してくれる。糖分の再吸収を抑え、血糖値を下げられるのだ。SGLT2阻害薬と阻害薬とリパーゼ(脂肪分解酵素)阻害薬を同時に服用すれば、会食続きの毎日でも脂質&糖質フリーダイエットが実現できるのではないかーー。私の心は躍った。

この本を読んで一番の収穫はそんな薬があるのだと知ったことだ。少し前にゼニカルという脂質を排出する薬が薬局で売られるかもしれないというニュースを見たときに、堀江氏が笑い飛ばしていたけれど、SGLT2阻害薬というもっといい薬があるよと意味だったのだろうと思う。

まずは「腹八分目」が基本だとと伊藤教授は指摘する。暴飲暴食をせず、ほどほどのところでカロリー制限に努める。会食や飲み会が多い人は、私のようにSGLT2阻害薬を服用するのも一つの方法だ。

海外通販で買えるようなので飲んでみたい。

早期発見のため、40歳を過ぎた人は毎年1回便潜血検査を受けてください。この検査によって、肉眼ではわからない大腸のわずかな出血を見つけられます」(鈴木准教授)

ピロリ菌の検査もしたし、毎年人間ドックで便潜血検査も受けるようにしている。

出版の企画と並行して、短編映画「糖尿病の不都合な真実」も制作・発表している。予防医療普及協会のウェブサイト(https://yobolife.jp/diabetes_truth/)にアクセスすると、約20分のショートムービーが無料で見られる。ぜひ観賞してみてほしい。

このショートムービーはまだ見ていないが、この本を読んで一番怖くなったのは糖尿病である。去年の健康診断で腎臓のスコアが悪かったので非常に怖い。

「子どもが肥満児の家庭は、親も肥満であることが多いです。スナック菓子が好きな子どもは、親もジャンクフードやお菓子が大好きなことが多いものです。家庭環境を変えないことには、糖尿病予備群を減らすことはなかなかできません。

これは耳が痛い。

成人が1日に飲む水の量の目安は、1.5リットルです。腎臓病の種類や程度にもよりますが、軽症から中等症の慢性腎臓病の方は、それよりも多く水を飲んでください。」(永井准教授)

たくさん水を飲もうと思った。

「既存のバイオマーカーで最も一般的なのは、eGFR(推算糸球体濾過量)です。個人差はありますが、いわゆる正常値はeGFR100程度と考えられており、eGFRが50と出れば、ネフロンが半分壊れていることが予想されます。eGFRが15であれば、末期の腎不全と判定され、人工透析開始までそんなに余裕がありません。

自分のスコアを確認したら、かなりまずいことがわかった。

コンビニでサンドイッチや弁当、惣菜の食品表示ラベルを眺めてみると、添加物の中に「リン酸塩」という物質が入っていることがある。これが人工的に作られたリンだ。

リンの過剰摂取も腎臓にダメージを与えるらしい。身近なものを見てみたら、サラダチキンに「リン酸塩」が入っていた。リンの摂取についても気をつけたい。