読書メモ: マンガでよくわかる エッセンシャル思考

Twitter でフォローしている人が、マンガではない方「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」を読んで実践されようとしていたのを見て興味を持ち、とっつきやすそうなマンガのほうを読んだ。

187 ページ、平均読書時間は 1 時間 1 分の本。自分の場合は 3 時間くらいかかった。

全体的な感想

ちょうど今年 1 年の業務目標を定義する時期だったので、どういった目標を立てるべきか考えながらよんだ。これまでよいと思っていたことと逆のことも書かれている。例えば、何か依頼やチャンスがあったときに自分がやりたいかを考えて 90 点のものだけを受け、それ以外は断るという「90 点ルール」があったが、これまではそういうのは積極的に受けてとりあえずやってみるべきと思っていた。全体的に書かれていることは表情によくわかり、取り入れて行きたいのだが、実践は難しそうと感じる部分が多かった。「捨てる」とか「断る」とかは簡単ではないのだが、それはつまり自分が「本質的な目標」を持っておらず、流されて生きているからだと思う。

3 つのポイントに要約

  • 全部やろうとすると、結局中途半端になる。本当に重要なことを見極め、他のことは捨てることが必要。
  • 本当に重要なことを見極めるためには、時間をかけて調査検討し、じっくりと考えることが必要。
  • 今に集中すること、そして本当に大切なことに集中することで、人生はよりよくなる。

気になった部分の引用

非エッセンシャル思考の人はあらゆる話に反応し、なんでもとりあえずやってみます。ですから多くのことに手を出しますが、すべて中途半端な結果しか得られません。それに対してエッセンシャル思考の人は、何かに手を出す前に、幅広い選択肢を慎重に検討します。そして「これだけは」ということだけを実行します。行動を起こす数は少ないのですが、やると決めたことについては最高の結果を出します。

なんでもとりあえずやってみることが大切と思っていたし、今でもそう思う。なのでここはどちらを採用するか迷うところ。

本当に重要なものごとを見極めるために必要なことは5つ。じっくりと考える余裕、情報を集める時間、遊び心、十分な睡眠、そして何を選ぶかという厳密な基準です。

ここに「十分な睡眠」が入っているのが、ちょうど睡眠の本を読んだ後なので、納得。

エッセンシャル思考の人は、なるべく時間をかけて調査・検討し、意見を交わし、じっくりと考えます。そうすることで初めて、本当に重要なものを見極めることが可能になるのです。

仮説思考の本では調査や情報収集に時間をかけるのではなく、まず仮説を立ててそれを検証してみるというやり方だったので、ここもどちらを採用するか迷うところ。

捨てるべきものを問うとき、自分の優先事項がはっきりと見えてきます。自分の本当の使命が明らかになり、個人だけでなく組織全体のために最高の仕事ができるようになります。仕事や人生の決定打となるブレイクスルーは、不要なものを切り捨てることから始まるのです。

ちょうど今年 1 年の業務目標を定義する時期なのだが、何でもかんでもたくさん目標を定義するのではなく、本当にやりたい目標を立てるべきだなと感じた。少なくとも自分の中では。また、どちらかと言うと自分の苦手分野を鍛えるような目標を立てようとしているが、自分の得意な領域を伸ばす、やりたいことをやる目標のほうが組織にとっても貢献が大きそうとも感じた。

「できる人は『ノー』と言う。『これは自分の仕事ではない』と言えるのだ」

エッセンシャル思考を実践するためには「見極める技術」「捨てる技術」「仕組み化する技術」が必要と書かれているが、中でも、「捨てる」あるいは「断る」ことができるかが最も大切と感じる。

ものごとを選ぶ際に迷わないコツは、基準をとことん厳しくすること。「絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーだ」と考えるのです。「絶対にやりたい!」か「やらない」かの二択にするのです。そのための基準として、マンガ本編で取り上げた「90点ルール」が有効です。

これはわかるけど、難しい。「この案件やりたい?」と聞かれたとき、「絶対にイエス」でなくても、60点くらいだったら「やりたいです」と答えていると思う。

シンプルで、具体的で、刺激的で、測定可能な目標を選ぶ

目標は SMART (Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound) であるべきとよく言われるが、「刺激的か」というところも目標が本質的であるかどうかに密接に関連しており重要。

そもそも私たちには「今」しかなく、私たちの行動がなんらかの力を持つのは、今個々においてだけです。カイロスは、今この瞬間にしか存在しません。過去や未来のことを考えるのではなく、考えるべき、やるべきは「今」です。

これは「嫌われる勇気」でもそういうことが書かれていたと思う。今を一生懸命に生きる。断捨離もそういうことだなと思っており、実践している。